育んだ絆
六月の梅雨が続く…
姉とは八つ離れていて親子と間違われるくらいでした。
その姉は私が幼い頃から亡くなった父の代わりに働き家計を支えていました。
母子家庭という偏見の目の中とても厳しい環境でした。
姉も私も父が亡くなり親戚関係がどんどん疎遠になるのを感じる日々。
姉は病気だと言われるのをとにかく嫌い
友達には装って過ごした。
たとえ病気と言っても優しくしてもらえるわけじゃない。
むしろ、
はけぐちの対象に自然となってしまう恐ろしさ。
本人が一番自覚している人生でした。
姉が亡くなって他から信じられない言葉を耳にして、
初めてわずかでも病気への誤解を解こうと文章にしました。
姉が生きていたら私の気持ちに抵抗したと思います。
でも何かせずにいられなかった。
もっと早く、私も生まれていたら…
私も幼かった分、姉の抱える苦しみを十分理解は出来ずにいました。
逝く方もつらいけど残される方もまたつらい。
姉とほとんど面識のない夢狂さんが
姉の為に泣いていた時のことを先日問いかけた。
『人一人が去っていくっていうのは本当に寂しいもんなんだよ…』
本当に寂しそうにボソッと答えてくれた一言だった。
…
あれから残された家族と時間を作ってリハビリ+歩行の訓練。
そして絵の制作。他にもいろいろと問題はありますが……
時間を大切に家族と過ごすことが自然となっています。
姉のこと毎日尊んでいます。
まだ生きているような…そんな日々なんです。
人の世の冷たさの中で育んだ姉との絆でした。
姉の生きてきた日々全てを通し学んでいるような気がします。
そうして姉に生かされている…改めて実感し描いていく事がプレゼント。
㋅…お誕生日の姉へ これからも変わらずありがとう。
YukiTachibana